高樹 のぶ子。 高樹のぶ子「小説伊勢物語 業平」 豊かに湧き出る日本語の美|好書好日

お洒落(しゃれ)な絵もついていて、才能豊かなシェフである。 今までくっきりと世界を構築していたものたちが、どんどん水彩画のようにぼやけて、心地よい不思議が読者の住む世界に溶けていく。 甘葛といったら作るのに50人も60人もの人が10日間働いてやっとできるという高級な甘味料ですよ。 「春まだ浅く」では、主人公の女子短大生が、肉体と精神の両方から、恋人との繋がりについて悩みはじめるストーリーとなっています。 結婚、出産、離婚、再婚…小説家を志して本格的に書き始めたのは30代になってからだそうです。 上野:私が着目したのは他の男がちらつくことに嫉妬心を覚えた業平が五条の方に「恋することがお好きか?」と問う場面。 1984年に女性初の芥川賞を受賞しますが、この時結婚して勤めていないために「主婦作家」というハラスメント的な呼び方をされます。 (こいけ・まりこ 作家) 単行本刊行時掲載. この疑問は、書くことに矛盾をもたらし、文体を模索させました。
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主人公はユヒラさんという、どこか女性らしさが漂う男性と夜釣りに出る あっと思うときには、それは世界に溶けている
僕ら古典をやっている者から見ると、日本文学が最も暗い時代は近代だという気がします 充分、ことばを通い合わせているはずだというのに、互いの目の奥にあるものを素直に絡み合わせることができずにいる
キレイに進められていくストーリーなので、執着が感じられないのだけど 高樹:狩りに同行し、歌を届けるよう命じられたのは業平と同じ乳母に育てられた5歳年上の憲明ですが、彼が業平の歌の才能に感服したというところですね? 上野:そうです
それが長続きの理由であり、お客としても安心できるところである 芥川賞受賞の高樹のぶ子代表作 表題作「光抱く友よ」のほか2編を収録した短編集となっています
ここはなるほどな、と思った 現在、奈良大学文学部教授(国文学科)
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